終活がもっと身近になれば良いと思い、終活に役立つアプリを調べました。
遺言や財産の管理など、エンディングノート代わりになると思います。
実際にすべて使ってみてレビューしました。
参考になればうれしいです。
※私はiPhone版(App Store)で試しましたが、Android版(Google Play)がある場合は並べてリンクを掲載しておきます。
終活に役立つアプリ一覧
1.りびんぐノート
App Store
福岡県にある堤&パートナーズ法律事務所がリリースしたアプリ。
質問に答えていくことでノートが完成していくようになっています。
言葉選びや表現がとてもていねいで親切なので、心配性の方にも安心だと思いました。
アプリ名が「エンディングノート」ではなく「りびんぐノート」という言葉になっているのも、その表れでしょうね。
【ノート / 遺言書 / 幸福曲線】の3項目に分けて情報を登録することができました。
ちょっと変わり種の幸福曲線というのは、ライフイベントとともに幸福スコアを入力すると、グラフ化されるようです。
いずれも質問に答える形式なので、あまり悩まず登録を進めることができそう。
下部にはコラムが少し掲載されており、情報を得ながら終活への知識を深めていくこともできそうです。
無料アプリとは思えないほど、操作性が高く充実した内容だと感じました。
一点注意としては、スマホの設定をダークモード(黒い背景に白い文字)にしていると文字が読めない画面があったということです。
iPhoneのモード変更方法
【設定→画面表示と明るさ】ライトとダークがあるので、ライトにチェックを入れる。
2.らくつぐ
LINEメッセージのような画面で質問に答えていくだけで、自分だけの遺言書のお手本が完成します。
法律が適用される遺言書は全文自筆であることが条件のため書き写す必要があるものの、レイアウト・文章・押印の位置などが仕上がった状態なのでストレス無く作成できそう。
※最新の法律については法務省のサイトで調べられます。
用途は限られるものの、自力で遺言書を作成したいときの助けになると思いました。
司法書士事務所N-firstさんというところが出しているアプリのようです。
3.楽クラライフノート
※最後に追記あり
このアプリは本来月額500円のようですが、現在トライアルとして6ヶ月間無料で使えるようなのでご紹介します。
大きく分けて【お金 / 家族 / 自分のこと】というカテゴリがありました。
例えばお金カテゴリなら、口座一覧や資産管理、キャッシュフローシミミュレーションをすることもできます。
口座を登録・連携すると、自動で資産情報がグラフで見えるようになるのも便利。
家族カテゴリでは、端末の連絡先からも家族や知人の連絡先を入力することができます。
いざというときの連絡先一覧作りがスムーズにできそう。
家系図を作ることもできました。
自分のことカテゴリの中には、【健康 / 介護 / 相続 / 葬儀・お墓 / 契約サービス】があります。
健康については治療中の病院を登録しておいたり、薬の写真を載せることができました。
契約サービス欄も遺された人が解約する際に役立ちそうです。
そして各項目ごとにコラムへのリンクがはりめぐらされていて、充実した情報取得ができるのも良いところ。
さすが有料アプリなだけあって充実した内容ですが、充実しすぎていて使いこなすハードルが高いと思いました。
NTTファイナンス株式会社が提供するサービスで、利用規約を読んでアカウントを作ったりメール認証したり必要がありますが、その分安心感はあります。
ログインしたら、まずはアプリの支払い設定が必要です。
(画面は表示されるのにクリックできないので、最初はエラーかと思いました)
トライアル期間のみの使用であればお金がかかることはありません。
【追記】
NTTファイナンスさんよりご連絡があり、下記の変更があったことをお教えいただきました。
・アプリ金額500円(税込)→300円(税込)
・自分史機能追加
・見守り機能追加(親のライフログ状況を子に共有することができ、子は親のライフログを確認することで、見守りに近い役割を果たしています)
・無料期間6カ月→2カ月
意図しない課金をしないために
有料アプリを無料期間だけ使ってみようと思ったのに、解約を忘れていつの間にか月額料金を払っていたということはありませんか?
それを防ぐための方法をお伝えしておきます。
iPhoneの場合【設定→Apple ID→サブスクリプション→楽クラライフノート】と進み、「無料トライアルをキャンセルする」をクリックすれば課金されませんし、トライアル期間の6ヶ月間は無料で使えます。
解約を忘れそうな方は、登録直後にひとまず上記の設定をしておくことをおすすめします。
4.はいから100年ノート
アクティブシニアのための生活総合情報誌の『はいから』の編集部が提供しているアプリだそうです。
あちこちに親切な操作説明が散りばめられていて、高齢者でも使いやすい配慮がなされているのだと思いました。
若い人が操作するにはかえってまどろっこしいし気はしますが、ご高齢の方にお使いいただくには良い気がします。
登録できる項目としては【ご自身のこと(プロフィールや自分史) / 身近な人(連絡先) / 伝えたいこと / ペットのこと / ご預金のこと(口座情報や預金先など) / 財産のこと(不動産や株式など) / 病院のこと / 介護のこと / 弁護士・遺言 / 葬儀のこと / 保険のこと / 登録サービス】と、わかりやすい言葉で過不足なく用意されていました。
脳の衰え予防でしょうか、頭のトレーニングというボタンがあって脳トレできます。
40代の私としてはカンタン過ぎてゲーム性が感じられませんでしたが、記憶力が低下してきたときには遊び感覚で楽しめるのかもしれません。
全体的にわかりやすく親切だと思いました。
5.終活メモ〜エンディングノートアプリ
App Store
終活系アプリには珍しく、色使いやアイコンがポップです。
最初開いたとき「あれ?終活アプリかと思ったけど間違えた?」と思いました。
登録できるカテゴリーは【医療 / 介護 / 葬儀 / お墓 / 遺言・相続 / その他】に分かれています。
わかりやすい言葉で書かれた質問に従って回答していくと、自分の終活進行状況がわかるようです。
6.終活準備ノート
シンプルな画面と操作性でアプリ自体は使いやすいです。
プロフィールを記載する欄がありますが【名前 / 生年月日 / 性別 / 趣味 / 特技 / 好きな食べ物】となっていて終活にはあまり役立たなさそう。
遺言や相続についてのメモは自由文形式。
一応解説文がついているものの、書き方の具体的な説明がないので知識がないとむずかしそう。
また、今のところアプリでの入力は法的な効力は無いので、身近な人への連絡帳のような位置づけですね。
今日の気分をカンタンに記録できたり、ヘルスケアと連動して歩数が表示されたりします。
7.Chroniclize自分史年表
App Store
自分史を作ることができるアプリです。
とてもシンプルな画面になっていて、左上の「追加」をクリックして自分の出来事を記録。
開くと【写真・日付・出来事・メモ】という項目があるので、情報を入力します。
有料にすると広告を除去できるというオプションがついていますが、私が見た限りでは広告が表示されることはありませんでした。
たくさん登録していくと出るのかもしれません。
アプリレビューには「年齢にズレが出る時があります」というご意見があったので、正確性を考えるなら避けたほうが良いかも。
8.エターナルメッセージ(アプリ終了したようです)
最大2分までの動画を2本と写真やメッセージを登録することができます。
万が一の際には、遺された人がアプリ運営をしている株式会社サンセルモへ本人が亡くなったことを連絡することによって、閲覧ができるようになるそうです。
(レビューとして試すのははばかられたため、実際どのように連絡が来るのかは未確認です)
動画や写真は一度登録すると削除や変更することができないようでした。
アプリ上で撮影することも出来ますが、あらかじめ撮っておいたものを使うほうが安心です。
他には葬儀に特化したエンディングノートを作ることが出来した。
エンディングノートとしてはシンプルなものですが、葬儀のことだけ書き遺したいならわかりやすくて良いと思います。
9.そなサポ
資産や動画メッセージの登録の他、見守りサービスが使えます。
継承者(連絡したい人)と健康確認日時を設定しておくと、確認が押されなかったときは自動で継承者に連絡が行くという仕組み。
終活系のアプリには見守りサービスがついているものが珍しく感じましたが、見守りサービスに特化したアプリは他にもあります。
資産管理と同時に見守りサービスを使いたい場合には役立つと思いました。
10.Will-遺書-
App Store
「あなたの大切な人達へのメッセージを書こう」というコンセプトです。
保存するときに時々動画広告が表示されました。
無料アプリの恩恵を受けることを考えると広告くらいはつけて構わないと思うものの、他の終活アプリでは操作を中断する広告が入るケースがほとんどなかったので少し気になりました。
画面下に表示するような出し方のほうが良かったかもしれません。
パスコードでロックすることもできますが、その場合は遺された人が開けるようにパスコードを伝えておく必要がありますね。
11.ITAKOTO 遺書動画サービス
終活系アプリの中で変わり種、遺書動画を送信できるサービスです。
今のところ無料で使えるのは1通のみの模様。
最初に電話番号でログインし、各種情報を登録してからスタートします。
生年月日の西暦の入力方法が少し分かりづらかったかも。
ログイン情報を登録して遺書動画を撮影して相手に動画リンクを送るという流れです。
ただ、手間の割に価値を感じづらかったかも。
「遺書動画サービスで届いた」ということで、メッセージやメールで送られるよりも重みが増すというところでしょうか。
デザインも良いしタレントさんを起用した広告を作っているところを見ると、それなりに力を入れてリリースなさったのではないかと想像しています。
今後さらに発展していく構想があるのではないかと期待。
12.家族をつなぐ介護ノート
レイアウトにクセがあります。
どこを押せば何ができるのかが初見だとわかりづらかったです。
慣れたら気にならないかもしれませんね。
スマホのカメラに指を当ててストレスレベルをチェックしたり、それを登録した家族に共有したりできます。
文字を入力するのがニガテな方でも、遠方の家族とコミュニケーションが取れるというのはメリットだと思いました。
※2021年3月14日にアプリ名が「家族をつなぐキモチノート」から「家族をつなぐ介護ノート」に変更されたことを確認し、修正しました。
使えなかったアプリ一覧
使用できない状態だったり、使用に不安を感じたアプリをまとめました。
13.終活ノート
「終活」や「エンディングノート」で検索すると上位に出てくるものの、アプリを開くとおかしな状態になっていました。
利用規約を開いても「Not Found」(ページが存在しない)と表示されます。
1年前のレビューで同様の報告がありましたので、今後も使えるようになる可能性は低そうです。
アプリ検索で見つけた場合はご注意を。
14.エンディングノート:デジタル遺品整理
開いてすぐ架空の人名が仮入力されているのですが、そこをクリックすると「パスワード解析 第一問」というページに行きます。
例で入力されている文字を真似すれば先へ進めますが、なんの意図があるのかわかりませんでした。
個人情報を抜こうとしているのかと疑ったりもしましたが、例の文字そのまま入力するだけなのでそういうわけでもなく。
大きく「ENDING NOTE」と書かれたバナーをクリックすると、エンディングノートの入力画面になります。
あとは他の終活アプリと同じように必要な情報を登録していけました。
わかりやすくするためなのか最初から架空の人物のプロフィールが入力されています。
ただ最初の画面のわかりづらさの印象と日本語の不確かさから、このアプリを使い続けるのには不安があると感じました。
15.Husime.com 人生の節目
画面も見やすそうでしたし、音声認識で質問に答えて遺言書作成ができる機能やデジタル遺言公証ができるなど、機能には大いに期待が膨らんでいたアプリです。
私のOSとの相性なのかアプリの問題なのかはわかりませんが、「新しいバージョンでアップデートしてください」と言う表示が出て操作が一切できませんでした。
アップデートはしている状態のはずなのですが。
アップデートされたのが確認をした日の2日前なので、エラーへの対応がまだできていないのかもしれません。
しばらく経ってから使ってみたいと思います。
番外編 終活情報アプリ一覧
終活に役立つ情報を得られるアプリをまとめました。
16.終活KUU
ニュースアプリの終活版といった感じです。
カテゴリは【霊園・墓石 / 遺産・相続 / 私の葬儀 / 生前整理 / 旅行 / 健康 / 趣味 / 美容 / シニア住居 / シニア婚活 / 保険・お金 / リフォーム / ペット】というのがありました。
終活に特化したニュースがまとまっているので、終活に興味を持ったときの最初の一歩として役立ちそうですし、終活を極めたい(?)方の情報収集にも良いのでは。
ちなみに出てくる広告も終活に特化していて、終活に夢中な私は興味津々で眺めました。
また、終活進行度をチェックするコーナーもありました。
「仏壇は決まっていますか」「家族で相続会議をしましたか」などの質問に「はい・いいえ」で答えていくと、進行度がパーセンテージで表示されます。
気軽にできて終活への意識が高まるのが良いと思いました。
17.遺言・相続アプリ
遺言や相続に関する情報がまとまっています。
お知らせ欄には最新のコラムが表示されるようですが、月2回ほどの更新なのでボリュームとしては物足りないかもしれません。
相談できる事務所一覧という項目もありますが、現時点では5ヶ所しかない様子。これから増えるのでしょうか。
一見すると遺言や相続の情報が残せるのかと思ってしまうので、ちょっとわかりづらかったです。
アプリを使った感想
エンディングノート代わりに使うなら、私はりびんぐノートが好きでした。
デザインやアイコンの好みや、自分が記録したい情報の項目があるかどうかも大切ですね。
もし他におすすめのアプリや終活情報、終活する上でのご質問などがあればお気軽にコメントください。
今回のまとめが、あなたの終活を後押しするきっかけになったのならうれしいです。
コメント
はじめまして。
今日Twitterで見つけ、最初から読んでみようと思い読みはじめました。
若い方だろうと予測していましたが、40代の方が終活!
50代の私も考えようと思いました。
早速アプリ入れてみました。
ご紹介頂き、ありがとうございました。
私は整理も断捨離もできていないので、まずそこからなのはわかっていますが、なかなかそれさえできない困った状態です。
これから読み進めていきます。
よろしくお願いします。
ねこぱんださん、はじめまして!
Twitterからお越しくだったのですね。
お読みいただきありがとうございます。
アプリ情報、参考になったのなら幸いです😊
整理や断捨離は終活としても役立ちますし、自分が楽しく暮らす後押しもしてくれますね。
このブログでも、そういう話題をまた取り上げていきたいと思います!
りびんぐノートの開発者の堤悦朗と申します。
りびんぐノートをレビューいただきましてありがとうございました。
より使いやすいアプリを考えて、新たに「SHUZOくん」というアプリもリリースしましたので、ご確認いただけますと幸いです。
こちらはApp StoreでもGooglePlayでもダウンロードでき、完全無料です。
まだベータ版ですが、日々ユーザーの声を聞きながら改善開発中です。
堤様
この度はコメントありがとうございます。
新しいアプリをリリースなさったのですね。
会話形式で進められるのは、書き出しがニガテな方でもスムーズにできそうです。
まずは私自身が使って試してみますね。
お知らせまことにありがとうございました。
三菱信託がリリースしているわが家ノートというアプリが、無料で機能も1番しっかりしている印象です。エンディングノートの仕組みはもちろん、脳トレなどの健康コンテンツも充実していて、これで無料はすごいな〜と同業者ながら脅威に感じてます、、、
sumiさん、情報ありがとうございます!
わが家ノート、試しに少し使ってみましたが、続ける仕掛けが盛り込まれている感じがしました。
色や文字もはっきりしていて、高齢の方でも扱いやすそうですね。
お教えいただき感謝いたします。