終活にふさわしい良い本を見つけました。
グラフや写真がたっぷり。目で見て理解しやすいです。
暮らしと「物」のリアルフォトブック。
超高齢化社会の生き方がわかる
内閣府や厚生労働省発の説得力あるグラフを使って、なぜ老いる前に整理したほうが良いのかをわかりやすく教えてくれます。
日本人の平均寿命や100歳以上の高齢者の数、健康寿命や年齢別の介護保険受給割合など、超高齢化社会のリアルを知ることができます。
高齢者が物を捨てられない理由がわかる
戦争の後に高度経済成長を経験した人たち。
衣類はおさがり、食べ物は不足、「もったいない」が合言葉。
そこから日本はぐんぐん成長して三種の神器であるテレビ・冷蔵庫・洗濯機があるのが当たり前になりました。
もったいない精神が染み付いていながら、物は際限なく増えていっているんですよね。
私と同じ40代の方からすると、親の世代でしょうか。
ここは「親の家を片付ける」という課題として捉えることもできそう。
ゴミ屋敷診断チャートが面白い
タイプ別にゴミ屋敷指数がわかる診断チャートがついていました。
自分の家や実家のことって客観的には見れないものです。
このチャートの判定を知ることで、「ゴミ屋敷現在地」がわかるのではないでしょうか。
ちなみに私は⑬でした。
気になった言葉メモ
セルフネグレクト
ネグレクトは無視すること。さて、セルフネグレクトとなると、自分を無視すること。自己放任、自己放棄などと訳されます。ゴミ屋敷に暮らす人の多くはセルフネグレクトに陥っているとの見解もあります。昨今、「ゆるかな自殺」と言われるようにもなりました。
18ページ
物があふれているという問題は氷山の一角で、ゴミ屋敷を作ってしまっている精神状態を気にかける必要があるのだと思いました。
きれいな家も「ゴミ屋敷」と紙一重
22ページ
一人暮らしで訪問介護を受けている88歳の女性のおうち、ヘルパーさんが「どこを掃除していいかわからない」と言うほど常に片付いていたそうです。
けれど2階建てで4部屋あるおうちのタンスや押し入れや納戸の中には、数十年出し入れしていない物がびっしり。
片付けようと思っても、個人の手には負えそうにありません。
隠れ肥満ならぬ、隠れゴミ屋敷とも言えそうです。
これだけ多くのものを片付けるのは、50歳代の健康な男性でも簡単じゃ無いとの事。
ご実家が一見きれいに片付いて見えたとしても、物量把握しておいたほうが良いですね。
「死んだら好きに片づけて!」
48ページ
片付けが無理だと思う場合は、片付け費用を残しておくと言う選択も提案されていました。
いくら生前整理が大事だとは言っても、自らの判断で取捨選択をするのは身を切られる思いという方もいるはず。
お金で解決できる場合はそれで良いと思います。
自分のため、親のため
この本を読むことで、既に老いている親や周りの人が「ゴミ屋敷」「隠れゴミ屋敷」の問題を抱えていないかを判断するヒントになりそうです。
そしていずれ老いる自分が、困らないようにしたいと思いました。
老いる前の整理、ほんと大事です。
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