これからの世界を生きる上で、エコロジカル=環境保全を重視する暮らしは避けて通れないと思っています。個人的な思想としてではなく、世の中の仕組みとして。
終活をする者として自分の最期のあるべき姿を考えていくうちに、この壁にぶつかりました。
自社の尊厳と遺族の感情。そして、その国・その地域の伝統文化が反映される葬儀。それが地球環境の保全とどう折り合いをつけるかは、今後、間違いなく世界中で議論される大問題に発展するだろう。
月刊仏事 2019年9月号 12ページ
エコロジカルな埋葬方法
プロメッションという方法が存在することを初めて知りました。凍結乾燥によってエコロジカルに埋葬する方法のアイデアだそうです。
火葬は燃焼ガスを過剰に排出する。土葬は限られた土地を占拠しすぎる。この2つの最もポピュラーな葬儀方法が問題視されるようになったのが20世紀の終わり頃から。以降、地球環境にやさしい、もっとエコな葬儀はできないかと、世界中の研究者や先進的な葬儀社が、議論を重ねてきた。
そのなかで先陣を切って提案され、大きな注目を浴びたのが、スウェーデンの生物学者が発明した「プロメッション」という方法。発表されたのは1999年のことだから、かれこれ20年前になる。
月刊仏事 2019年9月号 12ページ
日本では2021年3月9日に「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律案」が閣議決定されました。レジ袋の有料化も記憶に新しいところではないでしょうか。脱プラスチックは世界的な流れでもあります。
プラスチックを例に出しましたが、こんな風に今までは当たり前に使われていた物が消えていったりもしていますよね。
日本でスタンダードになっている火葬は、感染症が広がりづらいというメリットがあります。ですが今後は環境保全の観点から議論が巻き起こるような気がしました。その際、プロメッションという方法が新たな道を開いてくれるかもしれません。
日本で実現するのはいつか
日本でプロメッションを出来ないのか調べましたが、そのような情報は見つかりませんでした。
▽こちらはプロメッションの公式サイトです。
Promession – Ecological burial
このサイトではプロメッションについて興味のある人のフレンド登録を募っています。2017年の時点では日本人の登録は5人だったとのこと。もっと広がれば日本での実現も早まるかもしれません。私も登録しておきました。
理想の去り方を追求
日本には、このようなことわざがあります。
『立つ鳥跡を濁さず』
立つ鳥跡を濁さずとは、立ち去る者は、見苦しくないようきれいに始末をしていくべきという戒め。また、引き際は美しくあるべきだということ。
立つ鳥跡を濁さず – 故事ことわざ辞典
私も鳥のように美しく去りたいです。
↓今気になる本
葬儀ディレクターとして、死のさまざまなあり方を社会に発信する著者が、子供からの死や死体に関する質問に、実体験をふまえ、科学的見地も示しながら答える。
その内容は、知らなかったことばかりでとても興味深い。大人では思いつかなかったり避けがちだったりする、遠慮ないドキッとする質問の連続に対しても、著者は、ユーモアを交えながらも大真面目に回答する。
その魅力たっぷりの語り口に触れると、ふだんは遠ざけてしまう死が身近になり、怖いものではなくなってきそうだ。
死は怖くてつらいものだけれど、死を楽しく学ぶことはできます!
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