お金の苦手、ちょっとだけ手放しませんか?

項目 財産に関わること

エッセイ⑦<人は変われる?>

 

私はお金の管理が上手ではなかった。

四則演算も怪しいので、お小遣い帳をつけたこともないし、通帳記入すらサボるので、預金にいくら入っているかも定かでない。たまに記帳に行くと、とっくの昔に残金からゼロが二つ減っていて悲しくなったり、利息は十数円という現実に、日本の未来をただ指を加えて憂いたりもしていた。


また、銀行に用事があって窓口へ行っても、ハンコと通帳が一致しないせいで、二度手間になる。ATMでは、思っている暗証番号がなぜか頻繁に違う現象が起こる。ひとまず今日は引き出すのは諦めよう、そう思ったことが何度もあった。

そんな状態なので、私は無意識のうちに「お金がない」という、ほんのりした不安を抱えて生きていた。


これはお金の管理以前の問題なのでは?と思われただろうか。

そう、ちょっと困った状態だった。

 

それでも私は、20代後半からはお金のプロと暮らし始めたので、やりくりを含めお金まわりは丸投げ状態で、毎月の生活費(ほぼ食費とおこづかい)を現金で受け取り、それで暮らせていた。

お金のことは「思考停止」という言葉がぴったりくる毎日だった。


けれど数年前、Voicyの人気パーソナリティのワーママはるさんこと尾石晴さんの放送の中で、「ドルコスト平均法」という言葉と出合う。晴さんから発せられるその言葉に、何それ?なんかカッコいい!「どるこすとへいきんほお?」それ知りたい!!となった。

  

しかし私は数学どころではない、数字が苦手だ。高校時代は、数学の時間になると肋間神経痛だろうと思われる痛みに苛まれ、また?と言われる頻度で保健室に通った。微分の授業と小テストをすべて保健室に隠れるという手で逃げた末、このままだと卒業が出来ないかもしれない、と今度は突然不安になって、半ベソ状態で積分の授業には出席した。まったく微分を知らずに積分のテストを受けた。

無謀だった。

 

そんな私が突然「ドルコスト平均法」と「つみたてNISA」について勉強を始めた。

まず両学長のYouTubeを片っ端から見た。流していても分からないことだらけなので、何度も一時停止して、聞き直したりもした。「ジェイソン流お金の増やし方」に始まり、「Die with zero」まで、本も何冊も読んだ。


そして、自分名義の預金を、ドルや円やつみたてNISAに、ネット銀行やネット証券を使って振り分けた。お金のことに詳しい知人に所々確認しながら、ここまでならやる気だけで、こんな私でもなんとかなった。


一生分の財産管理につかう労力を費やしてしまったので、あとは温めながら使っていくだけであって欲しい。口座数も最小限にしたので、今は暗証番号を間違うこともない。管理できる人に、私はなったと思った。


今では友人にえらそうに、「資産はリスク分散させた方がいいよ」などと、どこかで聴いてきたことを言ったりしている。昔の私が聞いたら吹き出すだろう。

「ドルコスト平均法」という言葉を教えてくれた晴さんには、心から感謝している。

 

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お金の苦手、ちょっとだけ手放しませんか?” に対して2件のコメントがあります。

  1. りーしゅ より:

    先天性数字アレルギーで外国語科の高校へ逃げ、結婚後は管理の得意な夫にお金のことは全て丸投げ、年に一回の夫からの家計の収支報告も右から左でした💦エンディングノートを書き出してからはいちお頭の整理ができるようになりまして、今はNISAや IPOにもチャレンジ中!
    しかし、私に家計管理をまかさなかった夫君、あっぱれ笑
    ドルコスト平均法、今度解説してくださいねぇ♪

  2. レナ蔵 より:

    ここにも「先天性数字アレルギーさん」がいらっしゃいましたね(笑)
    家計管理を誰がするかで、家族船の沈没を免れますからね
    大事(^▽^)/
    IPO、新規株式公開ですか?一歩も二歩も先へ行っておられますね。
    私はつみたてNISAで息絶えました(笑)

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